アスペルガー

アスペルガーとカサンドラの関係/我が家の具体例

アスペルガー症候群が、カサンドラ症候群をどうやって作り出すのか、その具体例を紹介します。

決して、一つの出来事が原因になっているのではなく、似たような心理的な背景が繰り返された結果、カサンドラ症候群が作り出されます。

カサンドラ症候群の作られ方

家庭の中で自分を思いやってもらえない状態が続くと、カサンドラ症候群に陥り、心身の不調が起きてします。

以下は、我が家の実例です。

主人が、たまたまヨーロッパに一か月ほど出張になり、その間に私の誕生日がありました。

私は、プレゼントに「財布」を頼みました。

主人は、「あのブランドの本拠地だから、そこの物にしよう。」と言ってくれました。

私は、ブランドの財布を、とても楽しみに待っていました。

主人が帰国して、「はい、プレゼントです」と言って私に渡してくれたのは、主人が使う男用の財布でした。

私は、主人が私へのプレゼントに買った財布と同じシリーズの物を、お揃いで自分用にも買って、間違えて私に自分用の物を渡したのかと思いました。

「これ男用だね。私へのプレゼントの財布は?」と尋ねました。

「何言ってんの、一つしか買えなかったよ。高かったもの。」と言われました。

つまり、主人は私へのプレゼントに、自分用の財布を買ったのです。

自分の財布を新調することが、なぜ私の誕生日プレゼントになるのか理解に苦しみますが、とにかくそういうことでした。

私ががっかりしていることに主人は怒りだし、私は自分がプレゼントを欲しがったことが、悪いことだったと感じました。

その後も、似たようなことは、ずっと続きました。

私の不満は、主人に逆切れされることで、罪悪感に変わっていくのです。

アスペルガーの息子・太郎の子育ての苦労も重なり、八方ふさがりに追い詰められ、この状態が10年も続けば、立派なカサンドラ症候群が出来上がってしまいます。


アスペルガーの旦那にとって、妻は「女房」という機関

アスペルガーの旦那さん達の特徴を一言で表すなら、「釣った魚に極端にエサをやらない」状態と言えます。

釣れるまではあれこれと工夫も努力もしますが、釣れてしまったら、それはもう自分の標本であって「生かす(活かす)」必要がないのです。

ノルマ(結婚)を達成したからには、それまでの投資は、今後必要無いという心理です。

自分以外の都合や価値に気が付かないので、どこまでも自分優先を要求して当然という態度が、結婚した途端に始まったりします。

しかも、アスペルガーの本人には、全く悪気はありません。

悪意が無いので、謝罪も無ければ改善も望めず、妻たちは、ただひたすらアスペルガーの感じ方に合わせて行動し、発言しなければなりません。

そうしなければ、アスペルガー症候群の旦那さん方は、機嫌が悪くなったり、更に状況が悪くなってしまったりします。

また、「男は外で働き、女は家を守って子供を育てる」といった、歴史的な家族の形にこだわる傾向があります。

アスペルガー症候群は、可視化できる価値を絶対とする傾向があるので、収入の無い(もしくは低い)専業主婦を、自分より価値の低いモノ、自分の従属物と考えて軽んじる傾向があります。

我が家の場合、アスペルガーの息子・太郎に手がかかるので、私は長く専業主婦を続けてきました。

私が働きに出ることに対して、主人は協力を固辞しました。

「俺の仕事を優先することこそ、我が家の成功の基だ。まず俺の仕事の成功ありき。お前はその後。俺にも子供にも一切の負担をかけるな。」ということでした。

その時は、太郎や次男のケアがおろそかになることを心配したのかと思いました。

しかし、家のローンを私の自己資金で繰り上げ返済しようと提案して、主人に反対された時の理由に驚きました。

その理由は、「俺の家であってお前の家ではないから」「俺の独自の財産にお前の金を混ぜるな」というものでした。

まるで、私は「女房」という役割を遂行する従業員のようです。

私は「離婚しますか?」とたずねました。

主人の答えは、「あなたがそうすると言えば、それで良いです。僕は別にあなたと結婚してあげているだけですから。あなたがダメなら、また別に考えます。あなたが役割を果たす限りこの家にいても良いですよ。私はあなたが良いと思って結婚しましたけど、あなたがダメなら仕方ないです。」

主人の期待する女房像が良く分かりました。

私は、主人にパートナーとしての期待や信頼を失いました。

私は今、子供達を育てる任務を遂行するために、「女房」という機関に徹しています。

カサンドラが深刻にならないよう、自分のために淡々と

私は、カサンドラ症候群です。

太郎の不登校の前後の時期が、身体的な症状が最もきつく、抑うつ状態から不眠に陥り、眠るために自傷行為が必要だった時期があります。

不眠自体は緊張をほぐす薬で改善し、しばらくカウンセリングに通っていました。

今は、一連の症状は改善し、サプリメントなどの自助努力で過ごしています。

カサンドラ症候群という捉え方を知って、私は、自分の何かが原因で辛い思いをしているわけではないことを知りました。

離婚して、主人や太郎から離れれば、この精神的な抑うつが改善するという見通しもつきました。

母親や妻であることを、自分があきらめるかどうかがポイントであると考えたのです。

克服した訳ではありませんが、現実を淡々とこなして行くことはできると思っています。

次男に私のカサンドラを押し付けてしまいたくないので、次男の盾になることも必要です。

自分が「女房」という機関で、アスペルガー症候群が必要なサポートを機械的にこなすイメージで生活すると、心がダメージを受けにくくなります。

面倒くさくても、アスペルガーに合わせる

太郎のアスペルガー症候群が分かった当時、私は小さい太郎のアスペルガーに対応するのに必死で、主人がアスペルガーであることは分かっても、何か対応が必要だとは考えていませんでした。

「太郎は私が産んだ子供だから、太郎のアスペルガーは私がなんとかしてやらなきゃいけない。主人は、お義母さんにケアしてもらうべきだったけど、お義母さんは何もしなかった。主人は大人だから、もう自分でなんとかしてね。」と思っていました。

しかし、これは後の私のカサンドラ化を加速しました。

パートナーがアスペルガー症候群の場合、自分自身の心を守るために、アスペルガーに合わせた付き合い方をしたほうが(たとえ相当面倒くさくとも)得策だと思います。

結局たった一人で対応するのですから、問題は小さくとどめておいた方が良いのです。

物事を淡々と受け止める訓練が進むことで心が落ち着き、子供の成長に気付いて嬉しくなったり、楽しくなる工夫をしたくなったりと、今の生活を楽しむゆとりが出てきます。

小さい幸せに気付いて良しとできるようになります。

こう思えるのは、前述の「旦那さんはアスペルガー」シリーズの著者、野波ツナさんの場合と違って、主人の収入が安定していることが大きく貢献していると思います。

野波ツナさんの旦那さん(アキラさん)は、アスペルガー症候群の特性から多重債務を繰り返し、しかも仕事の継続が難しいことから、経済的な生活設計も奥さんのツナさんが背負い込まなければなりませんでした。

これが最大の問題だったろうと思います。

カサンドラには、自分の時間がとても大切

カサンドラ症候群には、精神的な健康を保つために、自分のために過ごす時間が必要です。

自分のためというところに罪悪感が付きまとい出したら、立派なカサンドラになっていると言って良いと思います。

なかなかまとまった時間が確保できませんが、私の場合は、庭仕事、マンダラ塗り絵、ゼンタングル、DVD鑑賞、読書と各種のネタを用意しています。

豪華なランチや一人旅も良いでしょうが、現実的に費用としても手頃なものが私には合っているようです。

そして、たまにキレます。

たまに耐えきれなくなって自分の気持ちを訴えると、まず主人は、私が自分と別の捉え方をしていたことに驚きます。

私は、主人に驚かれることに驚きます。



シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする